遊戯三昧  (ゆげざんまい)

思いのまま。何ものにもとらわれず。いま、ここに、あることに没入すれば、またたのし。

立春 ご縁つながる 京都の一日

今日は立春。旧暦の一年のはじめにふさわしく、朝7時に家を出た。朝日を背に、七条京阪から鴨川をわたり、七条通を西へ。ご縁をむすぶ、初めての京都での「朝活」にて出会いと笑いのエネルギーをチャージ。そのあと、今度は 東山七条の養源院さんへ。 朝活の会員様のご厚意にて、非公開の唐長のトトアキヒコさん制作の襖絵とともに、俵屋宗達の杉戸絵を拝見してきました。

養源院奉納作品『星に願いを』について|唐紙師トトアキヒコ アート作品

 

 三つ葉葵の御紋が立派な御門をくぐると、車寄せから俵屋宗達の唐獅子の杉戸が迎えてくれる。養源院の奥様(大黒さん)に案内いただいたのですが、この杉戸をくぐって、歴代の将軍が先祖のご位牌を祀る本堂へお参りしてい たそうです。唐獅子の杉戸をあけると、宗達の出世作となった有名な白象図が奥に見えるように構成されており、美術館で鑑賞するのとは違う、用の美を実感することができました。宗達といえば、「風神雷神図屏風」が有名ですが、もともとは一介の扇面絵師であったのが、この養源院の杉戸絵によって後世に名を知らしめることとなったのでした。
 写真撮影は不可なので、いただいた絵葉書の図をアップしますが、まあこのデフォルメされて、量感のあるグラマラスなボディと迫力ある表情。これが400年も前の作品とはとても思われません。大黒さんのご説明による と、つい先日までは宗達は想像で象を描いていたといわれていたが、当時京都まで象が来ていることが明らかにされ、宗達は実物を見て描いたという説が有力になったのだそう です。

 それから桃山城から移築された血天井の説明も、自刃された徳川方の武士たちが、まるで大黒さんの長年の同居人のように親しみをもってお話しになりましたのが、大変印象的でした。今日は太陽光の採光がいつになく明るく、ご位牌やご本尊、襖絵も普段より良く見えていて最高の日だといわれましたが、エネルギーの強いこの立春の一日、私にとっても、よきご縁のつながる最高の一日となりました。

 

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